【old tale】Z
おじいさんは顔をくしゃくしゃにして泣きながら生き返った孫を抱き、
孫は訳が分からないままに泣きじゃくりながらおじいさんにしがみつきます。
おじいさんは何度も何度も頭を下げ、サティの手を取り感謝をし、
「この事はたとえ捕まっても誰にも言わない」
と誓って、孫をこっそり家へと連れ帰りました。
さて、孫を連れ帰ったおじいさんは、孫にそれはそれは厳しく言いました。
「これからは家の外には出てはいけない。
人が来ても会ってもいけない。
話しても、見られてもいけないよ。」
孫は素直に頷きましたが、
おじいさんが館へ出かけてしまうと一人ぼっちです。
家の中は薄暗く狭く退屈で、
外は明るく広くまだ知らない事がいっぱいです。
孫はほんのちょっと、窓の下に続いていた野ウサギの足跡が気になって家から出てしまいました。
家から出た孫に、ニコニコと笑顔で近付く大人が、猫なで声言いました。
「坊や、坊やは大変なケガをしたった聞いたよ?
誰に治してもらったんだい?」
孫はようやくおじいさんに言われた事を思い出し、
家に帰ろうとかけ出しましたが、大人が道をふさぎます。
「怖がらなくてもいいんだよ。
ほら、坊やが足跡を追っていたウサギだよ。
これをあげるから、誰に治してもらったのか教えておくれ」
それは真っ白でふわふわの、赤い瞳をした
たいへんかわいいウサギで、サティにそっくりです。
「白いお姉ちゃんに治してもらった」
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