【old tale】]



たくさんの松明で真昼のように照らされた町の広場で
大勢の人たちが、
大声で喚き散らしながら、
ぎらぎらと顔を輝かせ、

少年と。
老人と。
白き魔女を。


その死体を。


串に刺し、振り回し、
歓喜の声を上げています。 


ジュリアンが足を踏み入れると、
広場は水を打ったように、しん と静まり返りました。
ジュリアンが一歩進むたび、人垣が自然と左右に分かれます。

導かれるように、
ジュリアンがサティを貫く杭を持った男の前に立ちました。


刹那


白刃が閃き、男は真っ二つになって どう と倒れ伏しました。

ジュリアンは抜き身の剣を投げ捨てると、サティの体を抱きとめます。 



それはもう、サティであってサティではありませんでした。



豊かに波打つ腰まで届く銀糸の髪は、根元から刈られ

ウサギのような愛らしい眼は、虚ろな眼窩が空き

透き通るように白い頬は、炎に焼かれ

首には荒縄が、胸には杭が、手足には釘が打ってありました。



ジュリアンが声にならない叫びを上げ
サティの血のにじんだ唇に口付けるのと、
人々がジュリアンを刺し貫くのは同時でした。


寝食を削り、
冷酷、無慈悲と罵られ、
それでもいつかはと、
愛し、守ってきた領民の、
これがジュリアンへの答えでした。

その瞬間、
ジュリアンの心は
死んでしまいました。




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